じぶん年金で私的年金作り
公的年金だけで老後資金をカバーするというのは現時点でも困難です。ましてや将来はもっと厳しいことになるでしょう。そうした時のためには「自分自身で年金や老後のための資産を確保する」ということが大切になります。ここでは、そうしたじぶん年金(老後資産)づくりについて説明していきます。
私的年金って何?
私的年金というのは、国以外が行う年金のことを指します。
大雑把には「公的年金制度」の中にある「国民年金」「厚生年金」「共済年金」が代表といえます。それ以外の年金は基本的には「私的年金」となります。
老後の生活費は自分で貯めなければならない時代に。
老後に必要なお金。それを支えるのが「公的年金制度」です。
ただし、公的年金に頼る生活というのは現時点でも不可能です。「老後費用と老後資金の備え」によると、平成21年調査においてすでに高齢者世帯においては公的年金だけで生計を立てている家計は「赤字」となっています(4.2万円の赤字)。
国民年金や厚生年金といった公的年金は受給開始年齢の引き上げなどが大きくとり立たされています。年金制度について、現状よりも条件が悪くなることはあっても、良くなることは期待できない現在、公的年金だけに頼る老後資金作りは不可能だといえます。
そういった公的な年金制度だけを頼りにすることのリスクを感じ始めた人が自分で年金を積立てるという私的年金に対して取り組みを始めているようです。
「じぶん年金」というのは、様々な方法で公的年金以外の老後資金を蓄える必要があります。このページでは将来の老後資金を貯めるための、公的年金以外の方法について検証していきます。>>老後資金を運用するコツとポイント
まずは「確定拠出年金」を検討しよう
私的年金(じぶん年金)を検討する時にまず一番お勧めなのが「確定拠出年金(日本版401k)」です。税制上のメリットが大きく、掛け金が全額所得控除になるなど、負担を抑えて年金資産を作っていくことができます。
民間の年金などはそれにプラスアルファするものと考えると良いかと思います。
運用よりも自己投資 | 20代、30代の若い人の場合、自分年金を作るということももちろん大切ですが、労働市場からの収入(いわゆる給料)を高めるための努力の方がより効果的となる可能性もあります。資産運用はほどほどを考え、自己投資で収入を高める努力も大切です。 |
個人年金保険で私的年金 | 最近多いのが、保険会社による年金保険。税制上の優遇もあり高い人気があります。変額年金に代表される商品となっています。運用成果は投資家(個人)が負うことになるタイプが多いのでしっかりと商品性などを理解する必要があります。 |
投資信託で個人年金 | 上手に運用、貯めることができれば、毎月の収入につながる投資です。当然リスクのある投資ですが、ドルコスト平均法を活用して長期投資をするなど資産運用における代表的な商品です。 |
株式投資で私的年金 | 株式投資については、リスクがあるながらも高いリターンも見込むことができます。株式はインフレに強い資産ともいわれています。年金とは異なり、タイミングごとに取り崩すことができるというのも魅力といえます。 |
定期預金で私的年金 | 定期預金という金融商品は私たちが暮らしている上でももっとも身近な存在といえます。収益性という部分には疑問がありますが、いつでも別目的で使えるという換金性の高さは魅力です。一定額は定期預金で貯めておくということ自体はとても重要なことだと思います。 |
債券投資で私的年金 | 債券投資というと代表的なものに「国債」が浮かびます。国債はリスクが低い分、利息も限定的です。多少のリスクを取れるなら企業が発行する「社債」という選択肢もあります。こちらは物にもよりますが、高利回りが期待できるものもあります。ただし、対象企業が倒産するなどした場合には紙切れとなるリスクも含んでいます。 |
不動産投資で個人年金 | アパート経営やマンション投資など不動産を所有することによる「賃料収入」による個人年金作りです。不動産投資は難しいという印象がありますが、実際にはサラリーマンを続けながら投資をする「サラリーマン大家」などの言葉もある通り、しっかりと勉強すれば仕事を続けながらでもできる投資です。 |