不動産投資で私的年金
アパート経営やマンション投資など不動産を所有することによる「賃料収入」による個人年金作りです。不動産投資は難しいという印象がありますが、実際にはサラリーマンを続けながら投資をする「サラリーマン大家」などの言葉もある通り、しっかりと勉強すれば仕事を続けながらでもできる投資です。
不動産投資は年金代わりになるか?
不動産による賃料収入は投資収益の中でも数があれば安定すると言われています。
「数」というのは戸数です。
仮に20戸の物件を保有している場合、1件が抜けた場合でも影響度は5%に過ぎません。その一方で4戸しか保有していない場合は1戸抜けると影響度は25%にも上ります。
不動産投資によって得られる賃料を年金とするのであればある程度の規模を持って投資する必要があると言えるでしょう。
また、不動産投資は物件管理という仕事もあります。また、建物や室内の備品等のメンテナンスなども必要になります。管理会社に任せるということもできますが、それにはそれなりの費用も発生します。
よく、不動産投資は不労所得とも呼ばれますが、どちらかと言えば、会社を運営すると言ったものに近いように思います。それなりの運用にかかわる面倒事もあります。
ある程度安定させたいというのであれば「REIT(不動産投資信託)」というものもあります。ただし、REITの場合は不動産投資におけるメリットである「保険による遺族保障」と「レバレッジによる資産形成」が使えません。
内容としては「高配当株に投資をする」のとさほど変わりません。
ただし、利回り自体は魅力的といえますので、老後の資産運用の手段としてREITを考えるというのはありだと思います。
REIT投資については「REIT投資講座 -はじめての不動産投資信託-」もご参照ください。
不動産投資で資産形成(老後資産形成)
アパート経営やマンション投資などの投資の魅力としては「保険による遺族保障」と「レバレッジによる資産形成」という二つがあります。
保険による遺族保障
アパートやマンションを購入するときは多くの場合でローンを組んで投資します。
このローンを組む時に「団体信用生命保険(団信)」という保険に入ります。
これはローン契約者が死亡した場合に、残りの借金をゼロにするというものです。万が一契約者が死亡した場合には、遺族に対してローンゼロの不動産が残ります。
売却してもいいですし、そのまま運用して賃料収入を得てもいいでしょう。
いずれのケースでも不動産が「遺族に対する保障」となります。団信について詳しく知りたいという方は「団体信用生命保険とは(生命保険見直しガイド)」をご参照ください。
レバレッジによる資産形成
自己資本よりも多くのお金を動かすことを「レバレッジ」と言います。
不動産投資の魅力は不動産を担保として、それを担保にお金を借りることができるということです。ある程度収益を生む収益不動産の場合、物件を担保にして次の物件を買い、さらにその物件を担保に新しい物件を買うといった形でどんどん物件を増やしていくことができます。
当然ローン残高はすごいことになってしまいますので、しっかりとした収益性(入居率と賃料)があるというのが前提となりますが、普通のサラリーマンでも億単位の不動産資産を築く人も多いと聞きます。
もちろん、いくらローンがあろうが団信には入るはずなので契約者が死亡すれば資産は無借金で遺族の物となります。