投資信託で私的年金
上手に運用、貯めることができれば、毎月の収入につながる投資です。当然リスクのある投資ですが、ドルコスト平均法を活用して長期投資をするなど資産運用における代表的な商品です。
投資信託とは何か?
投資信託というのは実際の投資はファンドマネージャーと呼ばれる運用者に任せるという投資の方法です。投資信託(ファンド)ごとに大まかな運用方針や収益の分配方針などが決まっているので、その中から自分が気に行ったものを選ぶといった形になります。
運用のリスクは投資家が負うことになりますが、自分で投資しにくい投資対象や少額からでも分散投資ができるなどの魅力的な投資の一つです。
各証券会社では、投資信託の積立サービスなども行っているので、毎月少額からでも年金原資を積み立てていくことができます。
投資信託で年金づくりをするメリット、デメリット
投資信託で年金作りをするメリットとデメリットをまとめます。やはりデメリット・リスクとして考えてしまうのは「元本割れ」といった運用失敗のリスクかと思います。
メリット
・銀行預金などによる積立よりも期待リターンが大きい
・比較的少額からでも始めやすい
デメリット・リスク
・運用が失敗することで資産が減少する可能性がある。
投資信託を上手に活用して長期的な資産を築く方法
上記のようなデメリットやリスクを考えた上で、どのような投資信託の運用を考えていけばよいのでしょうか?
リスクを理解した上で運用も行う必要性
投資である以上、リスクは存在します。しかしながら、リスクを恐れるあまりに運用をしないというのも考えものです。定期預金などの期待リターンがほぼゼロに近い中、期待リターンの高い投資(運用)で資産づくりを行うことはとても大切な考え方です。
>>リスクを理解した上で運用も行う必要性
毎月の積立で時間分散、ドルコスト平均法でリスクを分散
まずは、一度に沢山の投資をするのではなく、毎月一定金額を投資して積み立てていくという方法をとりましょう。こうすることで運用開始のタイミングを分散することができ、相場のへんどうにもある程度対応できるようになります。
>>毎月の積立で時間分散、ドルコスト平均法でリスクを分散
老後資金(自分年金)のための投資信託の選び方
投資信託というのは実際に証券会社のHPなどを見ていただくとわかるのですが、非常にたくさんの種類があります。ネット証券などでは1000以上のファンドを扱っています。そのような沢山のファンドの中で老後資金作りに適した投資信託の選び方を紹介していきます。
>>老後資金のための投資信託の選び方
年金作りに適した投資信託の非課税運用方法の比較
じぶん年金のために適した投資信託の運用方法としてお勧めなものに「401k(確定拠出年金)」という仕組みを使ったものと「NISA(少額投資非課税制度)」を利用したものの二つがあります。いずれも非課税メリットなどを享受できるため、長期運用に適しています。
>>年金作りに適した投資信託の非課税運用方法の比較
年金作りのための投資信託運用の基本
じぶん年金を作るために投資信託に投資をする場合は「毎月定額投資」をお勧めします。これは「ドルコスト平均法」といって毎月定額を購入することで、価格が高い時は少量を、安い時はたくさん買うことになり、最終的に平均をすると平均取得価格(投資価格)を引き下げることができるというものです。
たとえば、毎月1万円ずつ投資信託に投資をするといった方法がドルコスト平均法です。
ドルコスト平均法については「ドルコスト平均法による投資のメリットとデメリット(Money Magazine)」もご参照ください。
なお、この運用方法をとり、かつ企業年金がない会社員の方(2号被保険者)や自営業の方(1号被保険者)の方は、「個人型の確定拠出年金」で投資をするという方法もあります。
上記のケースと同様に、毎月定額を投資信託に投資することができる上、さらに「投資額が全額所得控除できる」「運用益が非課税」という税制上のメリットが大きいです。
もしも、投資信託で年金作りを考えているならこの方法がお勧めです。
なお、個人で始める場合は「SBI証券」などのネット証券経由でも始めることができます。
ただし、年金として投信の積立を行う場合、途中で取り崩すということができません。もしも、将来運用資産を利用する可能性があるのであれば、年金としてではなく、普通の投資として投資信託に投資をすることをお勧めします。
貯めた老後資金を運用しながら分配を受ける
すでに貯めた老後資金を「運用しながら受け取る」という方法もあります。
投資信託の中には「毎月分配型」といって投資の運用成果を毎月配分してくれるものもあります。
年間の利率でいうと5%程度の分配を行っているファンドもあります。
たとえば1000万円をそのファンドに投資した場合、年50万円の分配金がでます。1ヶ月に換算すると4万円とちょっとです。
このお金が毎月受け取れるわけです。
「老後に必要なお金と年金」で、現在は平均すると公的年金では月に4万円程度生活費が足りないと書きました。仮に上記の4万円ちょっとの分配金をうけとることができれば、不足する年金の足しとすることができます。
毎月分配型の投資信託については「毎月分配型投資信託は非効率?(投資信託講座)」などでも指摘されている通り、投資としては非効率な面もあります。
これらから資産を増やすべきという人には向きませんが、老後資金を効率よく活用しながら切り崩していきたいという方には活用できるファンドだと思います(おすすめはしませんが)。
なお、投資信託投資についてより詳しく知りたいという方は「初心者のための投資信託入門講座」もお勧めです。ぜひご一読ください。