個人型確定拠出年金と国民年金基金の比較
「第1号被保険者」の場合、国民年金に加えて年金に加入する場合、この個人型確定拠出年金か国民年金基金のどちらかに加入することになります。併用も可能なのですが、上限額は共通です。それでは個人型確定拠出年金と国民年金基金のどちらに加入する方がお得なのでしょうか?
それぞれの違いを比較
| 個人型確定拠出年金 | 国民年金基金 | |
| 支払う年金保険料 (積立金額) |
定額(変更可能)、両者を合算して月額68000円まで。 支払った保険料は全額所得控除される。 |
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| 保険料の変更 | 可能(5000円〜68000円) ゼロにすることも可能 |
口数単位で変更可能。 1口あたりの金額は契約時の年齢・性別で変動 |
| 受け取れる年金額 | 支払った保険料+運用成果 | 契約時の年齢や性別に応じて決定(確定給付) |
| 利回り | 自身の運用によって異なる | 確定利回り |
| 利用停止 | 企業年金がある会社に勤務することになった時。勤務先に企業型401kがある場合は引越可能 | 第1号被保険者でなくなった時 |
| 受け取り方法 | 受給時に決められる ・一括 ・終身年金 ・その併用 |
最初に決める必要あり ・終身年金(有期保証) ・終身年金(保証なし) ・有期年金 |
| 年金の信用リスク | なし | あり |
個人型確定拠出年金と国民年金基金を比較すると上の表のようになります。それぞれの項目を比較していきましょう。
支払う保険料
掛け金の上限はこれはどちらも同じで月6.8万円までです。
ただし、個人型確定拠出年金は金額を5000円〜6.8万円までの範囲で自由に決めることができるのに対して国民年金基金は口数でしか変更できません。
1口あたりの保険料は加入時の年齢や性別によって異なります。
また、個人型確定拠出年金の場合はゼロにすることもできますが、国民年金基金の場合は最低1口は加入する必要があります。
受け取ることができる金額
個人型確定拠出年金の場合、掛け金+その運用益が年金原資となり、その年金原資を元に年金額が決まります。そのため、年金額は最後にならないとわかりません。
一方で国民年金基金の場合は最初の契約時点で1口あたりの年金額が決まります。
どちらが得かは一概には言えません。
利用停止・脱退
どちらも脱退はできません。ただし、個人型確定拠出年金の場合企業年金がある会社に勤務した場合は確定拠出年金に加入できないので、継続するうことができません。
ただしこれまで払った掛け金は引き続き運用できます。あくまでも追加の掛け金を入れることができないだけです。
また、勤務先に企業型確定拠出年金があればそちらに資産を移して引き続き運用可能です。
国民年金基金の場合、事業主のための制度なので事業主でなくなった場合は利用できなくなります。こちらも個人型確定拠出年金と同様に追加の掛け金が入れられなくなるだけで年金は受け取れます(ただし、掛け金を入れないのでその分受け取れる年金額は小さくなります)
受け取り方法
個人型確定拠出年金の場合、受給段階で一括 ・終身年金 ・その併用の中から選べます。年金原資やその時の状況に応じて選択できるのはうれしいですね。
一方で国民年金基金の場合は加入時で全部決めておく必要があります
口数単位で下記から選択します。(1口目はA or Bのみ)
A型(65歳から終身で受けられる/15年保証つき)
B型(65歳から終身で受けられる)
1型(65歳から15年の有期にわたって受けられる)
2型(60歳から10年の有期にわたって受けられる)
3型(60歳から15年の有期にわたって受けられる)
一番大切なのは「信用リスク」
個人型確定拠出年金と国民年金基金とを比較するときに考えておきたい大切なことは「信用リスク」です。個人型確定拠出年金は運用する個人の資産は個別で管理されます。
一方の国民年金基金はみんなのお金をまとめて運用しています。
その国民年金基金ですが、積立金が不足しています。
つまり、みんなに支払うよ!と約束したお金が準備できていないということです。このままだと将来的にどうなるかわかりません。国民年金基金は国が直接支払うことを約束しているわけではないので、もし負担が生じるとしたら「加入者」がそのリスクを取らざるをえません。
この点を考えると、今から若い人が加入するというのであれば「個人型確定拠出年金」の方が良いと言えるでしょう。
