厚生年金の特徴や基本を解説

厚生年金は日本の民間企業の労働者が加入する公的年金。保険料は報酬に応じて変わる報酬比例型となっており、基礎年金に上乗せして支払います(ただし、保険料は企業(事業主)が半分負担)。支払った保険料の金額に応じて将来受け取る厚生年金の給付額も変わります。
厚生年金ってどんな年金なの?
厚生年金は、企業で働くサラリーマンの方が加入する年金です。
すべての企業(株式会社や有限会社など)は社会保険(健康保険+厚生年金)への参加が義務付けられています。
そのため、こうした会社で働くサラリーマンは「第2号被保険者」に該当し厚生年金に加入することになります。
厚生年金は「国民年金」にプラスして加入する形の年金です。ただし、厚生年金に入り、厚生年金保険料を払うとその中から国民年金保険料を支払っているので、追加の負担はありません。
つまり、厚生年金は「国民年金+α」の年金制度といえます。
さて、その厚生年金の特徴は下記の通りです。
・保険料の半分は会社負担(事業主負担)
・年金、保障ともに厚生年金は手厚い
・保険料は一律ではなく給料の額に応じて上昇する(報酬比例部分)
保険料の半分は会社負担(事業主負担)
まず、厚生年金の保険料は、労働者と会社(事業主)との間での折半となる点です。たとえば、あなたが月に13000円の厚生年金保険料を負担しているとすると、実際は26000円分の保険料を払っているわけです。
厚生年金も国民年金も保険料に差が無いと思うかもしれませんが、実際は下で説明する通り国民年金単体よりも厚生年金に加入する方がかなり保障も年金額もアップしますので、実際はかなり得をできることになります。
年金、保障ともに厚生年金は手厚い
厚生年金は先ほども書きましたが、国民年金+αとなるため、国民年金としての年金や保障に加えて厚生年金としての年金や保障を受けることができます。
国民年金の「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」に加えて厚生年金加入者は「老齢厚生年金」「障害厚生年金」「遺族厚生年金」という三つの年金・保険が用意されています。
これらはすべて、国民年金と比較して手厚い内容となっているので万が一の場合や老後も国民年金単体で加入している方よりも厚生年金に加入している方の方が多くの保障や年金を受けることができます。
保険料は一律ではなく給料の額に応じて上昇する(報酬比例部分)
国民年金の場合、保険料は一律ですが、厚生年金の場合「報酬比例部分」といって給料の金額に応じて保険料が上昇する形になっています。
もちろん、高い保険料を納めるほど、将来受け取ることができる年金額などは上昇することになります。