国民年金は前納割引制度でお得、なんと4%の運用と同じ

国民年金には「前納割引制度」というものがあります。
これは1年分をまとめて支払っておくことで、一定の割引を受けることができるという制度。その割引額は年利換算で4%となっています。定期預金の金利などと比較してはるかに高い水準となっています。余裕があればぜひとも使っておきたいのが前納制度です。
運用よりもお得な年金の前納制度
国民年金は前納(前もって納付する)によって割引されます。
たとえば、15250円の月額の国民年金は年間で18万3千円となります。しかしながら、1年分を前納する場合17万9160円で済みます。その差額は3840円(口座振替・前納)。
年利に換算すると2%という水準です。
今のご時世、安心確実な運用で2%という水準の運用益を上げるのは極めて難しいです。
つまり、年金の前納といのは「かなり有利な資産運用」と同じ高があるということになります。
実際にネット銀行などの定期預金を見ても1%の水準の金利が付くことはまずありません。
参考:ネットバンク定期預金金利ランキング
平成26年4月からは「2年の前納」も可能に
ちなみに、国民年金の前納はこれまで1年前納が最長でしたが平成26年4月からは2年分の前納が可能になっています。1年前納よりもさらにお得度は上昇します。割引額は14800円となり、1年前納の割引額3840円×2年分=7680円と比べても7120円も割引が効く計算になります。
2年分も先に納めるとなると30万円を超える大金となりますが、2%を超える利回りで運用できると考えるのであれば決して損なお支払方法ではないはずです。
- 半年前納
- 1年前納
- 2年前納
の3種類から選べるようになっているわけです。当然前納期間が長くなる方がより割引率も大きくなりますので、保険料を節約するのであれば2年前納を推奨します。
クレジットカード払いと併用するとお得
国民年金保険料はクレジットカード払いにも対応しております。平成29年4月からは2年前納もクレジットカード払いに対応しました。
クレジットカード払いであれば、カード会社のポイントも貯まるようになります。前納の割引き+ポイント還元でが大変お得ですね。
国民年金の前納と注意点
国民年金の前納は基本的にはお得なのですが、注意点もあります。
それは所得との関係です。
国民年金保険料は「社会保険料控除」という税控除の対象となっています。つまり保険料を払ったぶんだけ税金が安くなるわけです。これは「払った年の税金」に適用されます。
2019年、2020年の2年分を2019年に納付した場合、2019年の社会保険料控除になります。
日本の税制は所得が高い人ほど税率も高くなります。逆に所得が低い人は税率が低いです。そのため、税率が高い時に控除を受けるほうが節税効果が高くなります。
もしも、あなたが会社を退職したばかりなどで、今年の年収(所得)があまり見込めないというのであれば、あえて今年は前納しないという手もあるわけですね。